At the beginning.
steinberg社製 Groove Agent SE 5、Retrologue 2 を試してみたところ、とても使い易くて音質も素晴らしいし、大変満足しています(^^)
味を占めて、ピアノのVSTプラグインを探してみると、あるプラグインが頻繁に話題に取り上げられていることが分かりました。
ということで、今回はSound Magic社製 Piano One SE をインストールしてみました。
以下の環境で Piano One SE のインストールを実行しています。
OS | Windows 10 64bit |
DAW | Studio One 5 Artist |
尚、記事の内容については正確性を保証致しません。
解説ではなく、個人のメモ、備忘録のような情報としてお読みください。
DTM歴の浅い素人である投稿者(私)の主観に基づき記述している点、ご配慮頂ければ幸いです。
What is “Piano One”?
まずは公式サイトのリンクを貼っておきます。
公式サイトの英文を読む限りでは、YAMAHAのC7というグランドピアノを元にして製作された音源のようです。
YAMAHAのサイトを参照するとC7はもう生産は終了しているようですね。
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/pianos/grand_pianos/c7m/index.html#product-tabs
続けて簡単にこの音源の特徴について述べられています。
最後に、当社の商品に興味を持ってもらいたいので Piano One をプレゼントします、といった感じでプレゼンが締め括られます。
さっそく試してみたいと思います。
How to install “Piano One SE”.
DAWで Piano One SE をインストールする手順です。
具体的に言えば、OSは Windows10(64bit) の Studio One Artist に Piano One SE をインストールする手順です。
1. How to get Installer.
まずはインストーラーを入手します。
上記の公式サイトにアクセスします。そこからは、以下のいずれかの方法でインストーラーを入手できるようです。
A:リンク先の専用サイトへ移動し、DLする方法
B:Sound Magicにメンバー登録し、DLする方法
ここでは後者、私が実際に行ったBのメンバー登録を通してインストーラーを入手した手順を記します。
With Subscribe.
上記の公式サイトで表示されるページを底までスクロールします。
①Click Here to Proceed to Downloading Page、と記載された緑色のボタンがあるので、これをクリックします。
Piano One をインストールするページに移動しました。
少しスクロールしてメンバー登録のための入力欄を表示させます。
②名前( First Name )とメールアドレスを入力し、reCAPTCHA にチェックを入れて、Subscribe! ボタンをクリックします。
(newsletter の頻度については、私は Weekly を選択しました)
③指定したメールアドレス宛に Sound Magic から新規メッセージが届いているのでそれを開き、記載されたリンクをクリックしてメンバー登録を完了させます。
④メンバー登録完了後、再び新規メッセージが届いているので開き、記載されたパスワードを確認して、DLサイトへのリンクをクリックします。
Sendgb が運営するサイトへ移動しました。
Sendgb はざっくり言うとファイル共有サービスのサイトのようです。
私は Sendgb は今回初めて利用しましたが、ファイルのDLはソフト製作会社から直接ではなく、こういった仕組みを利用する、という場合は多いのではないか、と思います。
⑤オレンジで囲んだ入力欄にパスワードを打ち込みます。
DL可能なファイル一覧が表示されるので、Download All ボタンをクリックし、全てのファイルを入手します。
Piano1SE.zip というファイルが既定のフォルダにDLされます。
Without Subscribe.
余談です。メンバー登録をしない場合のインストーラー入手手順です。
尚、私はこの手順では実行していないので、おそらくこの方法でも可能だという推測に過ぎませんので、その点、ご留意下さい。
ただ、どちらの手順であっても結局行き着く先は Sendgb のDLサイトなので、両者の差はメンバー登録をしたいか否かだけ、と言えると思います。
①Click Here to Proceed to Downloading Page、と記載された緑色のボタンがあるので、これをクリックします。
②Click to Download (Please read the instruction for password)と記載されたボタンからDL専用サイトへ移動できます。
注意されているように、移動前にオレンジの枠で囲んだメッセージを読んでパスワードを推測しておきます。ある程度英語が読めれば難しくない、と思います。
(もし解らなければメンバー登録からメールで答えを受け取ればOKです)
ここからは Sendgb での入力になりますので、割愛します。
上記のメンバー登録を伴う手順と同じ(上記の⑤)ですので、そちらをご覧下さい。
尚、Click to Download the holiday presets packageボタンについては不明です。
2. Install Piano One SE.
入手したファイルから Piano One SE をインストールします。
You Tube で公式のクイックガイド動画を見ることができますので、一応リンクを貼っておきます。イントロで流れる音がとても美しいです。
Steps.
①入手した圧縮ファイル Piano1SE.zip を解凍します。
Windows10 のデフォルトの手順で問題なく解凍できました。
(不確かですが、以前に他の解凍ソフトをインストールした記憶はありません)
ファルダの内容を確認しておきます。
- Plugin Installer
- MAC_Neo_Piano_Installer.pkg
- Win_Neo_Piano_Installer_32bit.msi
- Win_Neo_Piano_Installer_64bit.msi
- Presets
- C3 Neo.FXP
- C5.FXP
- CFX.FXP
- Piano One Jazz.FXP
- Piano One Pop.FXP
- Piano1SE.ins
- Piano1SE.png
- PianoOne_Manual.pdf
- Quick_Sart_Guide.pdf
ここからの作業は同梱の PianoOne_Manual.pdf 及び Quick_Sart_Guide.pdf を参照し進めます。
②Win_Neo_Piano_Installer_64bit.msi を実行します。
Setup Wizard の案内に従って手続きを進めます。基本的にデフォルト設定のままで問題ないと思います。
最後まで手続きを進めて Setup Wizard を終了します。
(Next>ボタンで選択を進め、Finish ボタンで終了した記憶があります)
Wizard の終了後、Neo_Piano_x64.dll ファイルが既定のディレクトリに配置されます。( C:\Program Files\Vstplugins\Neo_Piano\ )
ディレクトリ Neo_Piano も自動で作成されます。事前に準備をする必要はありません。
尚、Setup Wizard の手続き中に.dllファイルの作成場所の変更も可能です。
英文の通りですが、入力欄に直接打ち込むか、Browse ボタンを押し、ディレクトリの選択を行います。
(DAWのVstpluginの設定が分からなければ変更はしない方がよいと思います)
DAW側からこのディレクトリにアクセスできる必要があります。
初音ミクV4X で Studio One 5 Artist を使い始めた方であれば、おそらくこのディレクトリ( C:\Program Files\Vstplugins\ )は既に、あるいは初めからDAWに設定されていると思います。
ですので、私の場合、Studio One 上でVstpluginの設定を変更する必要はありませんでした。
Studio One におけるVstpluginの設定方法については後述します。
③PCを再起動します。(推奨)
④必要なファイルをコピペします。
Setup Wizard で手続きを済ませると、以下のディレクトリに Sound Magic という新規フォルダが自動で作成されています。
C:\Users\Public\Documents\
日本語表記であれば次のようになります。
PC > ローカルディスク(C:) > ユーザー > パブリック > パブリックのドキュメント
Sound Magic の内容です。
- Sound Magic
- Neo_Piano
- Banks
- Factory.FXB
- Instruments
- Presets
- Banks
- Neo_Piano
この時点ではファイルは Factory.FXB が存在するだけで、残りは全て空のフォルダです。
解凍した Piano1SE.zip 内のファイルをこの Neo_Piano フォルダ内の指定された場所にコピペする必要があります。
具体的には、次の作業を行うことになります。
- Instruments に Piano1SE.insとPiano1SE.pngをコピペ
- Presets に.FXPファイルをコピペ
.FXPファイルについては、解凍した Piano1SE.zip 内の Presets から以下のファイルを Sound Magic\Neo_Piano\Presets にコピペします。
- C3 Neo.FXP
- C5.FXP
- CFX.FXP
- Piano One Jazz.FXP
- Piano One Pop.FXP
3. Operation Confirmation
DAWを起動して Piano One SE の動作確認をします。
Steps.
①DAWを起動します。
Neo_Piano_x64.dll の作成と配置に成功している場合、下の画像のように、インストルメントのVST2内に Neo_Piano_x64 が表示されます。
表示されていない場合、以下の点について確認するのがよいかと思います。
- 実行する .msi を間違えていないか?
- DAW上でVstpluginの設定が済んでいるか?
Quick_Sart_Guide.pdf を読む限りでは、32bit、64bit、両方をインストールしても構わないようなので、実行していない方を試してみてもよいと思います。
DAWでVstpluginの設定を確認します。
Studio One の場合、トップメニューから以下のように選択を続け、設定画面を開きます。
Studio One > オプション > ロケーション > VSTプラグイン
Setup Wizard の Select Installation Folder で設定したディレクトリがロケーションに登録されているか確認します。(上記手順の②)
尚、Neo_piano まで含まれていなくとも.dllは読み込まれます。
②Neo_Piano_x64 のインストルメントトラックを作成します。
この時点ではまだキーボードを押しても音は鳴りません。
オレンジの枠内には、まだインストルメントがロードされていない、クリックして.insを読み込んでね、といった内容が表示されています。
③枠内をクリックします。
ファイル群のコピペ作業に成功している場合、Piano1SE が新規の小窓に表示されます。
④Piano1SE を選択してクリックします。
Piano One のロゴと画像が表示され、鍵盤から音が出るようになります。
音色は Default が自動で選択されていますが、矢印の枠をクリックするとプリセットのリストが展開され、選択が可能です。
(▼ではなく枠の中心、文字をクリックする感じです)
16種類から選べるようです。これで確認は終了です。
Sound Magic のサイトから製品を見てみると、Neo Piano という製品が確認できます。Piano One SE は、Neo Piano の RUBY GRAND のプリセットの一部を体験できる、ということなのかもしれません。(素人の想像に過ぎません)
How “Piano One SE” sounds?
どうすれば Piano One SE の音の特徴を伝えられるのか?
私には分かりませんが、せっかくですし、とにかく音を鳴らしてみましょう。
以下の条件で音を比較してみました。(優劣を決めるつもりはありません)
- コード進行は C, F, G, C、転回形は用いない
- 全てのノートのvelocityは64で固定
- 音量(フェーダー)は±0、エフェクトは不使用
まず、Studio One に付属する Grand Piano の場合。(音量大きいかも)
次に、Piano One SE の Default の場合。
柔らかくて暖かい響きだな、と感じました。
良い音源をひとつ手に入れることができました (^^)
Digression.
余談です。
- 32bit、64bit、どちらのインストーラーを実行すべきか?
- .insファイルなどを既定の場所から移動できるのか?
今回、Piano One Se をインストールするに当たり、私が困ったことが主な内容です。
32bit? or 64bit?
同梱の Quick_Start_Guide.pdf を参照すると、以下の記述が見られます。
Go to Plugin_Installer folder (You may need to extract the ZIP file downloaded before doing so).
Quick_Start_Guide.pdf
You will find “Neo_Piano_Installer_32bit.msi” (For 32Bit VST Plugin) and “Neo_Piano_Installer_64bit.msi” (For 64Bit VST Plugin) as 2 installers. Install them both or choose one.
Please note: 32Bit or 64Bit is not determined by your Windows OS, but the DAW you use. A 32Bit DAW can only support a 32Bit VST plugin, while a 64Bit DAW can support both. And some 64Bit DAWs only support 64Bit VST plugins; please choose the version carefully
英文を読む限りではbit数についてはOSではなくDAWで決定される、と書いてあるように思います。
では、私が使用している Studio One Artist は32、64bitのどちらで動いているのでしょうか?Studio One 6 のエディション別機能比較を参考にしてみます。
(Studio One 5 については情報を見つけられませんでした)
https://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/compare
扱われるbit数がオーディオ録音分解能、オーディオ処理分解能に該当するのならば、私が使用しているArtistの場合、32bit、ということになるのでしょうか?
(最新版の6が5より劣っていることはないだろう、という推測の元)
結論を申し上げますと、32bit版ではDAWに認識されませんでした。
上述の通り、Win_Neo_Piano_Installer_64bit.msi で64bit版をインストールするのが、私の環境の場合、正解でした。
32bitの.dllを単独でVstplugins下に置いた場合、DAWに Piano One SE が認識されませんでした。
(x86のVstpluginディレクトリ指定もDAWで設定済み)
また、 Quick_Start_Guide.pdf に記述があるように、32bit、64bit版両方をインストールしても問題はないようです。自身の環境にどちらが適しているのか明確でない場合、両方インストールしておく方が無難かもしれません。
私の場合64bit版単独で動かしていますが、しばらく使用してみた現状では特に不具合は見られないように思います。
Where should .ins file be put?
同梱の PianoOne_Manual.pdf を参照すると、以下の記述が見られます。
Can I put the .ins file (Sample Set file) anywhere on my hard drive?
PianoOne_Manual.pdf
・ Yes, you can.
残念ながら、私の環境では.ins、png、.FXPファイル群を含む Sound Magic フォルダを既定の場所から他のドライブへ移動すると、Piano One SEで読み込ませることができませんでした。
何故だろう?原因はわかりません。
公式のクイックガイド動画でも、既定の場所で保存していない場合ファイルセレクターから手動でロードして下さい、と解説されており、音源が読み込まれている様子が確認できます。
しかし、実際にやってみると、セレクターで.insファイルまで辿ることはできるのですが、.insを選択しても、インストルメントが読み込まれていない、と表示されたままで変化がありません。
Quick_Start_Guide.pdf を参照すると、.insファイルの読み込みに関するトラブルシューティングが確認できます。
以下の注意点が挙げられています。(私の翻訳による)
- .dllファイルと.insファイルを同じフォルダに配置してはダメ
- パスを簡単にし、大文字・特殊文字を避ける
- サンプルセットへのアクセスがWindowsに正しく管理されていること
1. まず、.dllと.insの場所については問題ありません。それぞれ異なるディレクトリに保存されています。
2. 次に、パスについても問題ないように思います。
特殊文字は使用していません。大文字は使っていますが、そもそも既定のパスでも大文字は使っているので問題ないように思います。(例えば Programs Files )
3. そして、”Windowsに正しく管理される”点、これはちょっと怪しいです。
ソースの英文が何を伝えようとしているのか、正直よく分からないです。
しかし、もしこれが”OSが配置されたドライブにファイルを置く”という意味であれば、Sound Magic フォルダを別ドライブへ移動することはできない、ということになります。
ちょっと考えが飛躍しすぎかな?と私自身思うのですが…。
私はCドライブでなく、他のドライブに Sound Magic フォルダを保存を試みているので、これが読み込み失敗の原因かもしれないです。
尚、試しているドライブは外付け、cloudストレージではなく直接マザーボードに接続されたssdです。
ではCドライブの他の場所であれば読み込むことができるのか?と話は進むところですが、すみません、これは試していないです。
他のドライブで保存したいのは、Cドライブの圧迫を避けたいという理由があるためで、仮に成功しても、結局Cドライブからフォルダを移動できないのであればあまり意味がないからです。
全体で825MBなのでそこまで大きな容量ではないですが、なるべくCドライブは余裕を持たせておきたいんですよね…。
どうしても保存場所にCドライブ避けたい場合、パスをとにかく単純にし、かつ各ディレクトリは全て小文字で命名する、くらいしか私に残された手段はないですね。
それで成功するとも限らないので、保存場所の移動は一旦諦めて、とりあえず既定の場所に置いておくことにしました。
既定の場所から移動さえしなければ、問題なくDAW上で Piano One SE は動作しています。
別の見方をすれば、Piano One SE が動作しない、というトラブルに遭遇した方で Sound Magic フォルダを移動させていた場合、既定の場所に戻すことで問題は解消できるかもしれません。
At the end.
DLの方法を調べる必要があったり、英文を読む必要があったり、等々プラグイン音源の導入は私にはちょっと手を出しにくく感じていました。
しかし、Groove Agent SE 5、Retrologue 2、そして今回 Piano One SE と試してきた結果、その都度、新鮮な気持ち、新たなモチベーションが沸き上がるのを感じます。
趣味のDTMライフを充実させる良い刺激ですね (^^)
今後もいろいろと試していけたら、と思います。
今回は以上です。読んで下さった方、ありがとうございました。
サイト名 | URL | 参考にした日付 |
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PIANO ONE | https://neovst.com/piano-one | 2024/04/18 |
C7(2007年発売) | https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/pianos/grand_pianos/c7m/index.html#product-tabs | 2024/04/18 |
Piano One 1 Minute Quick Staart Guide | https://www.youtube.com/watch?v=dh_3hhLbUJY | 2024/04/18 |
Studio One | エディション別機能比較 | https://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/compare | 2024/04/18 |
資料名 | 備考 |
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Quick_Start_Guide.pdf | Installerに付属 |
PianoOne_Manual.pdf | Installerに付属 |