はじめに
steinberg plusから『Groove Agent SE 5』を入手し、動かしてみました。
steinberg製オーディオインターフェース『UR22C』を購入してから1年以上が経過した今になってようやく、steinberg plusを利用してみることにしました。
steinberg plusではいくつかのコンテンツをDLして利用することができますが、今回はGroove Agent SE 5に焦点を当ててみたいと思います。
Groove Agent SE 5とは?素人の私の主観で説明させて頂きます。
例えばpiapro studioでは、ミクさんの基本的な声質をOriginalやDarkから選択しパラメータを調整して好みの歌声に仕上げ、メロディを作ることができます。
Groove Agent SE 5はそのドラム版、と考えると分かりやすいでしょうか。
Groove Agent SE 5をドラッグしてトラックを作り、専用のウィンドウでドラムキットを選択、演奏に関わるパラメータの調整をし、リズムを作ります。
Studio Oneでもインストゥルメントから様々なドラムキットをドラッグして使用できますね。
Groove Agent SE 5を入手することで、ひとつのVSTプラグインに格納された新たなドラムキット群が使用可能になる、と考えてもよいかもしれません。
記事の主な内容です。
- Groove Agent SE 5をDLして使用するまでの手順
- Groove Agent SE 5から音が鳴らない問題への対処
尚、記事の内容については正確性を保証致しません。
解説ではなく、個人のメモ、備忘録のような情報としてお読みください。
Cubaseを使ったことがない、DTM歴の浅い素人である投稿者(私)の主観に基づき記述している点、ご配慮頂ければ幸いです。
UR22Cの購入特典
UR22Cを購入すると無料で手に入るプレゼントについてです。
steinberg plus
公式サイトから抜粋させて頂いた記事によると、以下のようなサービスです。
Steinberg UR-C / IXO シリーズオーディオインターフェースをご購入のあなたに、スペシャルセレクトの VST インストゥルメントとループセットを無償でプレゼント。
https://www.steinberg.net/ja/audio-interfaces/plus/
以下、プレゼントの内容です。
- Groove Agent SE 5
- Anima Wavetable(HALion Sonic 7)
- Retrologue 2
- Indie Rock
- Ambient Lounge
- Progressive House
Indie Rock、Ambient Lounge、Progressive Houseはループセットです。
参考までにsteinberg plus公式サイトのリンクを載せておきます。
https://www.steinberg.net/ja/audio-interfaces/plus/
その他
UR22Cには上記のsteinberg plusに加え、以下のソフトのDL権も付属していました。
- Cubase AI 13
- Cubasis LE
- DORICO SE
いずれのソフトもまだ試していないため、詳細は不明です。
ざっくり言うと、上から順にDAW、iPad用のDAW、楽譜作成ソフト、といった感じのようです。
参考までに各ソフトの公式サイトのリンクを載せておきます。
名称 | URL |
---|---|
Cubase AI | https://www.steinberg.net/ja/cubase/ai/ |
Cubasis LE | https://www.steinberg.net/ja/cubasis/le/ |
DORICO SE | https://www.steinberg.net/ja/dorico/se/ |
Groove Agent SE 5を試そう
Cubase以外のDAWでも使用できるらしいGroove Agent SE 5を試してみたいと思います。
準備(Myアカウント作成等)
Groove Agent SE 5をインストールするための準備作業をします。
尚、Groove Agent SE 5を例に挙げていますが、HALion Sonic 7、Retrologue 2等をインストールするためにも共通して必要となる作業です。
手順
オーディオインターフェースに同封されている「GET YOUR PLUS CONTENT」と記載された書類の案内に従って手続きを進めます。
My Steinbergへのアカウント登録、インストーラーのDLと実行等の作業を進めると、PCに以下のソフトがインストールされます。
(よくある作業だと思いますので、詳細は割愛します)
- Steinberg Download Assistant
- Activation Manager
- Steinberg Library Manager
これらのソフトに音楽的な機能はなく、steinberg製品のDLや管理を行うためのアプリケーションです。
注意点
簡単に注意点を記します。
Dowload Access Codeの入力
Dowload Access Codeについてはハイフンを含めて入力した記憶があります。
ハイフンを含めなかった場合エラーになるのか否かは不明ですが、少なくともハイフンを入力してエラーが起きることはなかったと思います。
シリアルナンバーの入力
シリアルナンバーの入力を求められますが、同封された書類に記載されている訳ではなく、必要なシリアルナンバーはオーディオインターフェース本体の裏面に貼付されています。
ケーブルが繋がった状態で本体を裏返してナンバーを確認するのはちょっと大変だったので、先にメモを取っておくのがいいかな、と思います。
Groove Agent SE 5のDL
steinberg製品をインストールする準備が整いましたので、作業を進めます。
手順
手順です。
概要
簡潔に記すと、以下のようになります。
- Steinberg Download Assistantを起動
- Cubase AIのDowload Access Codeを入力
- 【製品のダウンロード】を開き【Cubase AI 13】を選択
- 右のパネルに表示されるリストから必要な製品をインストール
Groove Agent SE 5をインストールするのに、何故Cubase AIのDowload Access Codeを入力するのか?と疑問に思われるでしょう。
記事の後半にその理由は記述してありますが、簡単に言えば、Cubase AI関連の製品表示がもっとも分かりやすいから、です。
手順
Groove Agent SE 5等の製品のDLは『Steinberg Download Assistant』上で行います。
Steinberg Download Assistantを起動します。
オーディオインターフェース本体に同封された書類を確認し、左上の+ボタンをクリック、Cubase AIのDowload Access Codeを入力します。
(よくある作業なので詳細は割愛します)
入力後、【製品の選択】【製品のダウンロード】のドロップダウンリストを開くと、利用可能な製品が表示されます。
画像ではCubase AIのDowload Access Codeを入力済みなので、Cubase AI 13も表示されています。
(steinberg plusのDowload Access CodeにCubase AI 13は含まれていません)
製品のアイコンから【Groove Agent SE 5】ではなく【Cubase AI 13】を選択します。
(理由は後述します)
右のパネルに表示されるリストから以下の製品のインストールを実行します。
- Groove Agent SE 5 -5.2.0-Instrument
- Groove Agent SE 5 Content
インストールが終了すると、DAWのVSTプラグインとして、またはスタンドアロン版としてGroove Agent SE 5が使用可能となります。
尚、スタンドアロン版はデスクトップにショートカットが作成されています。
注意点
注意点です。
VSTプラグインのディレクトリ設定
DAW上でVSTプラグインのディレクトリ設定は必要ありませんでした。
少し調べてみると、VST3フォルダに『Groove Agent SE.vst3』という新規フォルダに.dllを含んだファイル群が追加されていることが確認できました。
詳細は分かりませんが、使用者が個別に設定せずとも、DAWがこのディレクトリは自動で読み込むのかもしれません。
.zipの扱い
DLされた製品は.zipに圧縮されているものがありますが、解凍の必要はありませんでした。
Groove Agent SE 5の起動
無事インストールが済みましたので、起動してみます。
スタンドアロン版
まずはスタンドアロン版を起動してみます。
Contentファイルを読み込むことできています。
右のフォルダパネルから好みのドラムキットをダブルクリックまたはドラッグして選択すると、左の音源パッドから音が出るようになります。
また、MIDIキーボード、オーディオインターフェースを使用できます。
画像の黄色の枠内のドロップダウンリストを開き、PCに接続された機器から選択して使用ができます。
VSTプラグイン版
次にStudio One 5上でVSTプラグインとして動かしてみます。
インストゥルメントのVST3から選択しドラッグしてトラックを作成します。
piapro studioの起動方法と同じです。
スタンドアロン版とほぼ同じウインドウが立ち上がります。
VSTプラグイン版ではDAWの音楽エディター側でも操作が可能であり、ステップ録音にも対応していました。
感想
Groove Agent SE 5をちょっと試してみて、素人が感じたことについてです。
音質
音質の良し悪しについては私では判断できませんので割愛します。
素人の感想だけ述べさせて頂けば、なんとなく臨場感のある音が出ていて良い感じに聴こえます。
パターン演奏
パターン演奏機能は便利そうだと感じました。
パッドに応じた「ドラムの演奏ってこういう感じだよね」といったパターンを鳴らしくれます。
また、キットの種類に応じて様々なカスタマイズが可能なようです。
すごい!と感じたのは、気に入ったパターン演奏をトラックにドラッグするとイベントとして扱えることです。
どのタイミングで何を叩いているのか視覚的に確認できてしまいます。
ドラムについて(ドラムに限りませんが)よく分かっていない私にとって、すごく良い勉強になりそうです。
音が鳴らない場合
初めてインストールした時はGroove Agent SE 5から音が出ませんでした。
問題発生時の特徴
簡単に特徴を記しておきます。
- Load Panelにドラムキットが表示されない
Load Panelのドラムキット一覧のアイコンに「All」のみ表示されて各ドラムキットが表示されない状態です。
下の画像は正しくドラムキットが読み込まれている状態です。
問題が起きている場合、黄色の枠内には「All」以外のアイコンは表示されず、ドラムキットが表示されません。
(実例の画像も残しておくべきでした、すみません)
音が鳴らない原因
何故このような問題が起きるか、について記します。
Groove Agent SE 5 Contentの存在
下の画像2点をご覧下さい。
まず1点目、【製品のダウンロード】から【Groove Agent SE 5】選択時の様子です。
次に2点目、【製品のダウンロード】から【Cubase AI 13】を選択時の様子です。
両製品に共通して『Groove Agent SE 5 -5.2.0-Instrument』は存在します。
しかし、『Groove Agent SE 5 Content』はCubase AI 13にしか存在しないことが分かると思います。
問題の原因
結論を先に述べます。
問題の原因はGroove Agent SE 5 ContentがDLされていないことでした。
Groove Agent SE 5を正しく動作させるためには、Groove Agent SE 5 -5.2.0-InstrumentとGroove Agent SE 5 Contentが共にインストールされている必要があるようです。
厳密に言えば、Groove Agent SE 5 -5.2.0-Instrumentと共に、Groove Agent SE 5に対応したContentファイルが必要なようです。
要は、必要なファイルが足りていない、それだけのようです。
素人の推測ですが、Instrumentが音を鳴らすシステムであり、Contentが音それ自体、ということなのだと思います。
両方揃って初めて音が鳴るので、どちらかが欠けてはその役割を果たさないのではないか?と思うのです。
この推測が合っているか否かは分かりません。
ただ私の実体験として、【製品のダウンロード】【Cubase AI 13】でInstrumentとContentの両方をDLした場合、Groove Agent SE 5は正しく動作しました。
(音が鳴るようになり現時点で他の不都合は感じない、が正確な表現かも)
問題の解決
音が鳴らない問題を解消します。
Groove Agent SE 5 -5.2.0-Instrumentについては、Groove Agent SE 5において共通のファイルのようです。
(インストール済みであれば各DL先で緑色の✓アイコンが表示されます)
加えてContentを入手すればOKです。
Groove Agent SE 5 Contentを入手する
手順で紹介した例と同じ方法です。
- Steinberg Download AssistantでCubase Aiのコードを入力
- Cubase AI 13が【製品のダウンロード】に追加される
- Groove Agent SE 5 ContentをDL
Groove Agent SE 5 -5.2.0-Instrumentをまた入手していない場合は合わせてDLして下さい。
上記の手順で実行すると、無事、Groove Agent SE 5を正しく動作させることができました。(Studio One 5上、スタンドアロン版の両方で)
UR22Cを購入した方であれば、この手順で問題は解決できると思います。
参考までに、こちらで追加されるドラムキット一覧です。
(Steinberg Library Manager参照)
- Allen Morgan Signature Drums
- GA SE Rock Pop Toolbox Drums
- Groove Agent Factory Content
- Groove Agent ONE
- Groove Agent SE Facotry Content
- Laser Beams
- Production Grooves
- Production Grooves
- The Kit SE
7、8番は同名(Production Grooves)ですが、参照しているファイルが異なっています。
3~5番についてはGroove Agent SE 5使用時にはその名前は確認できず、代わりにSE Kits、SE Studio Kitのアイコンが表示されています。これらに振り分けて配置されている、ということかもしれません。
(既出の画像で確認できます)
Content Groove Agent SE 5 for Steinberg Plusを入手する
こちらの手順でもおそらく問題の解決は可能なので、一応記しておきます。
手順
- Steinberg Download Assistantを起動
- ドロップダウンリスト【VST Instrument & Plugins】を開く
- Steinberg Plusを選択
- Content Groove Agent SE 5 for Steinberg PlusをDL
Groove Agent SE 5 -5.2.0-Instrumentをまた入手していない場合は合わせてDLして下さい。
こちらはContentの名称及びファイルのサイズが異なっています。Cubase AI 13側では6.17GBであったのに対して、こちらでは2.40GBです。
DLされたファイルから推測する、追加されるドラムキット一覧です。
- Laser Beams
- The Kit SE
問題を解決可能と考える根拠
Content Groove Agent SE 5 for Steinberg PlusでDLされるファイル一覧です。
- FCP_SMT_775_GASE_The_Kit_SE_Presets.vstsound
- FCP_SMT_776_GASE_The_Kit_SE_Samples.vstsound
- FCP_SMT_779_GASE_Laser_Beams.vstsound
- FCP_SMT_780_GASE_Laser_Beams_Instruments.vstsound
これらはLaser Beams、The Kit SEを構成するファイルです。
Groove Agent SE 5 Contentでも同名、同サイズのファイルがDLされます。
このことから、Content Groove Agent SE 5 for Steinberg Plusのドラムキットは全てGroove Agent SE 5 Contentに含まれている、と推測します。
私の場合、Groove Agent SE 5 Contentで入手したLaser Beams、The Kit SEが既にSteinberg Library Managerで認識されていました。
そのためと推測しますが、Content Groove Agent SE 5 for Steinberg PlusでDLしたこのファイル群がSteinberg Library Managerに認識された様子は確認できませんでした。(ファイルの参照先が更新されることはありませんでした)
つまり、私にはContent Groove Agent SE 5 for Steinberg Plusから先にDLした場合、Groove Agent SE 5でそのドラムキットが認識されるか否か実際に確認ができませんので、この手順は推測の域を出ない、という訳です。
(既存のGroove Agent SE 5 Contentを削除してまで確かめようとは思いません)
余談
本来、このContent Groove Agent SE 5 for Steinberg Plusが【製品のダウンロード】内【Groove Agent SE 5】で表示されるべきではないのでしょうか?
Content Groove Agent SE 5 for Steinberg PlusはSteinberg Download Assistant経由で削除しました。(同一のファイル群だと判断しました)
その他
その他、細やかな点についてまとめました。
Steinberg Library Manager
Steinberg Library Managerを介して、Contentの保存場所を管理・変更が可能です。
画像では、Groove Agent SE 5のタブを選択中し、そのContent一覧が表示されています。
DETAILSをクリックすればそのデータの現在のディレクトリが表示され、MOVEからディレクトリの移動が可能です。
プラグイン毎にタグが整理されそれぞれのContentを視認できるため、とても分かりやすいと感じました。
Steinberg Download Assistant
不必要なプラグインやContentはSteinberg Download Assistantを介して削除が可能です。
右パネルの各製品のドロップダウンリストを開くと表示されるメニューから選択が可能です。
実際に実行したところ、確かにDL先に指定したドライブ内のディレクトリから関連するファイルは削除されていました。
インストール時、Cドライブに自動で何かフォルダ、ファイルが配置されていた場合、そこまで削除しているのか?は不明です。
HALion Sonic
HALion Sonicを起動してみました。
画像はスタンドアロン版です。VSTプラグイン版もあります。
HALion Sonic 7.0.20 -Instrument及びHALion Sonic Selection -Contentを【Cubase AI 13】からインストールして使用しました。
ちょっと動かしてみた感じでは、音源を右のPROGRAMSからドラッグまたはダブルクリックして、左の選択中のスロットにセットし、下のキーボードボタンやMIDIキーボードで音を鳴らす仕組みのようです。
HALion Sonic Selection -Contentは【Cubase AI 13】でしかDLできないようでして、【Anima Wavetable】や【Steinberg Plus】にこの製品は存在しません。
このContentが必須か否かについては、既にDL済みのため私には分かりません。
公式サイトによればAnima WavetableはこのHALion Sonic 用のシンセサイザーとのことです。
Anima WavetableとHALion Sonic 7.0.20 -Instrumentを【Anima Wavetable】からインストールすれば使用可能ということかもしれません。
私はまだインストールしていないので、Anima Wavetable、いずれ試してみたいと考えています。
Retrologue2
シンセサイザー群がVSTプラグインに格納されています。
画像はインストゥルメントエディターを開いた様子です。
黄色の枠内をクリックするとプリセットの選択ウィンドウが開きます。
(矢印をクリックすると、それぞれ前後の音源が選択されます)
Retrologue、Retrologue 2から音源を選択すれば、インストゥルメントエディターのキーボードボタン、MIDIキーボードから音を鳴らすことができます。
少々疑問に感じる箇所があります。
Retrologue2 -Contentには、以下の.vstsoundファイルが入っています。
- MPE Sounds Retrologue
- Retrologue
- Retrologue 2
『Retrologue』『Retrologue 2』は問題なく音源として選択可能ですが、何故か『MPE Sounds Retrologue』は赤い停止アイコンが表示され、使用できません。
ちょっと調べてみると、MPE Sounds Retrologueだけファイルサイズが極端に小さいです。そのサイズは他2つのファイルに比べて2割未満です。
MPE Sounds Retrologue | 326 KB |
Retrologue | 2,837 KB |
Retrologue 2 | 3,681 KB |
推測ですが、MPE Sounds Retrologueは、中身の入っていない、音源の名称のデータに過ぎないのではないか?という気がします。
Steinberg Download AssistantでDL先の【Steinberg Plus】【Retrologue 2】を確認してもRetrologue2 -Contentのサイズは変りません。
正しい(という表現が合っているか分かりませんが)MPE Sounds RetrologueをDLする方法は不明です。
終わりに
Groove Agent SE 5のパターン演奏は活用していきたいです。刺激を受けると創作意欲が湧いてきますね。
この投稿が、私と同じようにContentファイルの問題に遭遇した方の助力になれば幸いです。
今回は以上です。読んで下さった方、ありがとうございました。
サイト名 | URL | 参考にした日付 |
---|---|---|
Steinberg Plus | https://www.steinberg.net/ja/audio-interfaces/plus/ | 2024/02/11 |