MMDアクセサリを作る


はじめに

BlenderでMMDモデルを制作しています。趣味です。

今回はMMDのアクセサリー(.x)の制作がテーマです。

  • MMDモデルに持たせるアクセサリを作る
  • Blenderで.objを書き出し、PmxEditorで.xに変換する

尚、記事の内容については正確性を保証致しません。
解説ではなく、個人のメモ、備忘録のような情報としてお読みください。

以下の環境でモデルの制作を行っています。

ソフト、アドオン
Blender3.35LTS
mmd_tools2.8.0
PmxEditor0.2.7.5
制作環境

.xファイルの作成手順

PmxEditorに付属するreadme.txtには、【OBJインポート/エクスポート】プラグインが標準で同梱されている、との記述があります。

■ OBJインポート/エクスポート :
 ファイルのインポート/エクスポートにて OBJファイル(*.obj) に対応するためのプラグイン。
 最低限の実装なので、同形式でも対応できる対象はあまりないかもしれません。

PmxEditor_0275/readme.txt

PmxEditorでは.objファイルを扱うことが可能なようです。

作成手順です。

  1. Blenderで3Dモデルを作成
  2. Blenderで.objをエクスポート
  3. PmxEditorで.objをインポート
  4. PmxEditorで.xをエクスポート

扱いに慣れているBlenderでアクセサリーの形状を整え.objで書き出し、それをPmxEditorで読み込み編集後、.xとして書き出します。

尚、Blenderからアドオンを利用し直接.xファイルを書き出す方法も存在するようですが、今回は見送りました。


アクセサリの作成

手順に従い.xファイルを作成します。
今回が初めての作業ですので、練習も兼ねて簡単に作ります。

Blender:.objの書き出し

まずBlenderで簡単な3Dモデルを作成しました。
デフォルトの立方体に色を付けただけですが、これを.objとして書き出します。

書き出す手順です。

  • ファイル → エクスポート → Wavefront

【Wavefront】をクリックすると新たな窓が開きます。

アクサセリ制作後にスクショを撮ったため、作成済みの.obj、.mtlファイルが表示されています。

ファイル名を入力し【Wavefront OBJ をエクスポート】を実行すると、作成した3Dモデルを.objとして書き出すことができました。

尚、.objを書き出す際に自動で同名の.mtlファイルが作成されます。
詳しくは分かりませんが、マテリアルに関する情報を扱っているらしいです。

PmxEditor:.objの読み込み

Blenderで書き出した.objをPmxEditorで読み込みます。

Pmx編集で以下の操作を行います。

  • ファイル → インポート

【インポート】をクリックすると新たな窓が開きます。

アクサセリ制作後にスクショを撮ったため、作成済みの.xファイルが表示されています。

ドロップダウンリストを開き【Alias Wavefront OBJ File (*.obj)】を選択すると制作した.objファイルが表示されます。

ファイルを選択し【開く】を実行すると、新たな窓が開きます。

デフォルトのまま【OK】を実行します。

PmxEditorに.objファイルを読み込むことができました。(画像はPmxViewの様子)

Blenderでアーマチュアを作成していませんが、.objを読み込んだ時点で自動でボーンが作成されるようです。
材質についてもBlenderでテクスチャとして設定した画像が自動で【Tex:】に指定されていました。(.mtlの影響でしょうか?)

尚、新規で.objから.xを作成する、今回のような場合、以下のどの手順から.objを開いても問題はないように思います。

  • ファイル → インポート → ○○.obj【開く】 → 追加(デフォルトのまま)
  • ファイル → インポート → ○○.obj【開く】 → 新規
  • ファイル → 開く → ○○.obj【開く】

PmxEditor:.xの書き出し

書き出す手順です。

  • ファイル → エクスポート

開いた新たな窓でファイル名を入力します。
名称+拡張子が『〇〇.x』となるように入力し、【保存】を実行します。

アクサセリ制作後にスクショを撮ったため、作成済みの.xファイルが表示されています。

MMD:.xの動作確認

書き出した.xファイルをMMDで開いてみます。

自作モデルを読み込み、アクセサリも読み込みました。
ダミーボーンは未作成なので位置はとりあえず『左中指1』を指定、加えて手の平からの距離を若干調整しました。

せっかくなのでRay-MMDでエフェクトも追加してみました。
全般の設定は以前使用したものを流用、アクセサリにEmissiveマテリアルを当てました。

完成した動画がこちらです。

作品名製作者様URL
Ray-MMDRuihttps://github.com/ray-cast/ray-mmd
夕方の空神野奈緒https://3d.nicovideo.jp/works/td36334
お借りした作品

余談:PmxEditorの更新

とある工房さんのサイトを覗いてみると、PmxEditorが更新されていました。

readme.txtを参照すると、以下のような変更があったようです。

versiondateupdated contents
0.2.5.72022/3/12選択範囲の隣接拡張及び縮小。
TransformViewのUI更新(IK一括ON/OFFなど)
0.2.7.32022/7/25readme.txt書式変更
0.2.7.4非公開開発環境をVS2022へ移行。
動作対象を.NET4.8及びWindows10以降へ変更
0.2.7.52023/3/5標準動作環境を64bitへ変更。
32bit版は特定フォルダ(x86)へ配置
readme.txtより抜粋

最新verは必須ランタイムが変更されています。
0.2.5.7と0.2.7.5で変更点を比べてみました。(変更があったものは赤→青)

version必須ランタイム
0.2.5.7.NET Framework4.0
DirectXランタイム
Microsoft Visual C++ 2010 Service Pack 1 再頒布可能パッケージ
Visual Studio 2013 Visual C++ 再頒布可能パッケージ
0.2.7.5.NET Framework4.8
DirectXランタイム
Microsoft Visual C++ 2010 Service Pack 1 再頒布可能パッケージ
Microsoft Visual C++ 2022 再配布可能パッケージ
readme.txtより抜粋

私の場合、PmxEditor最新0.2.7.5版は問題なく起動することできました。
先日【Visual Studio 2022】をインストールしたことが関係しているかは分かりませんが、必要なランタイムは揃っていたようです。

今回のPmxEditorでの作業は0.2.7.5版で行いました。

PmxEditor0.2.7.5版についてはとある工房さんの記事でも扱われています。

PMX: とある工房 (seesaa.net)

この場を借りて極北P様にお礼申し上げます。
いつもPmxEditor使用させて頂き、ありがとうございます!


終わりに

次はネギのアクセサリを作ってみようか、なんて考えています。
MMDのフォルダに含まれていますが、オリジナルなネギも良いですよね。

今回は以上です。読んで下さった方、ありがとうございました。

サイト名、作品名URL参考にした日付
Blenderhttps://www.blender.org/2022/12/11
Blender Manualhttps://docs.blender.org/manual/ja/3.3/index.html2023/6/1
3Dミクを躍らせるツールを自作してみた(説明前編)https://www.nicovideo.jp/watch/sm24200252023/6/19
UuuNyaa/blender_mmd_toolshttps://github.com/UuuNyaa/blender_mmd_tools2022/12/11
とある工房https://kkhk22.seesaa.net/2022/12/11
【MikuMikuDance】
エフェクトファイルを読めるようにしてみた
https://www.nicovideo.jp/watch/sm121498152023/6/19
Ray-MMDhttps://github.com/ray-cast/ray-mmd2023/9/27
MMD半円スカイドーム
skynao02
https://3d.nicovideo.jp/works/td363342023/10/04
参考URL

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