はじめに
BlenderでMMDモデルを趣味で制作しています。
今回は、Blenderのテクスチャペイントではなく、Procreateを使用してメッシュの色塗りをやってみよう、という内容です。
Blenderでデフォルトのメッシュ「モンキー(Suzanne)」を対象に以下の作業を行いました。
- UV配置の調整
- UV配置のエクスポート
- Procreateで着色しテクスチャ画像を作成
尚、記事の内容については正確性を保証致しません。「解説」ではなく、個人のメモ、備忘録のような情報としてお読みください。
使用しているBlenderは2.83LTSです。
各使用ソフトについては以下のリンクから確認できます。
今回の成果
アレンジしたUV配置、及びそれに着色を施した画像です。
この画像をShadingで読み込みました。
アニメーションで回転させてみました。
UV配置をエクスポート
モンキーのメッシュのUV配置をエクスポートします。
UV配置をエクスポートする方法
まずはUV配置をエクスポートする方法を確認します。
手順
- ワークスペースを「UV Editing」に切り替える
- 「3Dビューポート」編集モードで全選択
- 「UVエディター」のヘッダーから「UV」を選択する
- 「UV配置をエクスポート」を選択する
- 任意のフォルダを選び、ファイル名を入力して保存する
エクスポートした画像がこちらです。
デフォルト設定で出力しました。形式はPNG、サイズは1024×1024です。
注意点
エクスポート時の注意点です。
- メッシュの頂点(辺・面)が全て選択されている必要がある
全ての頂点(辺・面)が選択されていない場合、どうなるのか?
以下の条件でUV配置をエクスポートしてみました。
- A:メッシュの頂点をひとつも選択しない
- B:メッシュの頂点をある部分のみ選択する
エクスポート時の様子と結果の画像がこちらです。
Bの場合では「UV同期選択」をONにしてUV配置を全て表示させていますが、結果には反映されていません。
頂点(辺・面)について、UVエディターに表示されているか、ではなくて、3Dビューポートで選択されているか、でエクスポートの結果が決まるようです。
- UV配置をエクスポートする前に全ての頂点(辺・面)を選択する
何か特別な目的がない限りは、このように考えるのが無難かな、と思います。
UV配置を整える
UV配置をエクスポートする方法は確認できました。次にUV配置それ自体について考えていきます。
問題点
モンキーのメッシュを追加した時点でUV展開図が用意されています。前章で出力した画像はその展開図をエクスポートしたものになります。
このままでも構わないのですが、細かく配色したい時には、やや難があるように思います。
UV同期選択をONにして耳の内側と口内を選択してみました。
作業しているうちに耳の内側と外側の境界が分からなくなりそうな気がします。口が小さく、塗るのが難しそうです。
UV配置を整える
色塗りの作業がやりやすいようにUV配置を変更します。
UV配置の変更方法
3Dビューポート・編集モードで「シームをマーク」し、UV配置に変更を加えます。
- 「シームをマーク」してメッシュに切り取り線を付ける
- 「UV」から「展開」を実行する
- 「シーム」に応じてUVエディターのアイランドが変更される
UVエディターで各アイランドを調整します。
- 各アイランドを移動、回転、拡縮を行い、配置を整える
作業工程の例として、簡単な動画を作成しました。
UV配置画像の比較です。
円錐を上から見下ろした形よりは、扇のように開いた形の方が塗りがやりやすいのではないか、と考えました。
描きたい模様等によって適切な形状は変ってくると思います。
UV配置を整える
上記の手順でモンキーのメッシュにシームをマークし、移動、回転、拡縮を行いUV配置を整えました。
アイランドの左右を確認するのにUV同期選択はとても便利でした。
(対象となるパーツを揃えて並べ、左目は左、左耳は左になるよう配置)
作業後の様子です。
UV配置画像の比較です。
目、耳、顔、鼻、口を色が塗りやすいように切り分けました。
また、細かく色を変えながら塗りたい部分は拡大して配置し、そうでない部分は縮小して配置しました。
UV配置における各アイランドの大きさと、実際のメッシュの大きさに関係はないようなので、塗りに適した配置にアレンジするのが良いかと思います。
Procreateで塗る
iCloudにUV配置画像ファイルをアップロードし、Procreateで読み込みました。
着色作業を行い、テクスチャ画像を作成します。
制作の様子です。
- 辺を基準のレイヤーに設定し、最上段に移動する
- 辺の下書きを参考に色を塗る
- 辺のレイヤーを最下段に移動する
「塗っているうちに下書きの線が分からなくなってしまった」なんて不都合が起きないのは、デジタルペイントならではの長所かな、と思います。
色塗りの技術が乏しく、うまくできているとは思えませんが、とりあえずはこれで良し、とします。
Blenderでシェーダーを組む
UV配置画像をProcreateで着色しテクスチャ画像を作成しました。これをBlenderで読み込みます。
Shading
「シェーダーエディター」でノードを接続し、「画像テクスチャ」ノードでテクスチャ画像を読み込みます。
3dビューポート上のモンキーにテクスチャ画像が反映されます。
画像では、分かりやすいようにワークスペース「Layout」で「シェーダーエディター」を開いていますが、「Shading」でも同様です。
塗り忘れしている箇所が見つかったので、ワークスペース「Texture Paint」で修正を行いました。
完成したテクスチャ画像がこちらです。
尚、「Texture Paint」の「ペイント」において、テクスチャ画像に辺が表示されているのは「UV Editing」で全ての辺が選択されているためです。
UV Editingで以下の条件が揃えばTexture Paintのペイント上にテクスチャ画像のみが表示されます。
- 3Dビューポートの編集モードで辺(頂点・面)を選択しない
- UVエディターでUV同期選択をOFFにする
以上で作業は終了です。
完成したモンキーです。余談ですがデフォルトでSuzanneという名前が付いているようです。
目の光沢が不自然ですね。耳の影はまあまあかな、と思います。
顔の赤らみが強すぎて、照れている、酔っているように見えますが、そう考えれば悪くはないのかな、と思います。
終わりに
全くProcreateを使いこなせている気がしないのですが、そこは今後の課題ですね。色塗りについて勉強したいな、と思います。
MMDモデルの色塗りを上手になりたいです。「可愛いモデル」制作にあたって瞳、髪はすごく重要な要素ではないか、と思います。
キャラ塗りの参考書はたくさん出版されていますが、多くはCLIP STUDIO PAINT向けの書籍なので、どうしたものか…。
今回は以上です。読んでくださった方、ありがとうございました。
サイト名 | ページタイトル | URL | 参考にした日付 |
---|---|---|---|
Blender | https://www.blender.org/ | 2022/12/11 | |
Blender 2.83 Manual | https://docs.blender.org/manual/ja/2.83/ | 2023/3/20 | |
Procreate | https://procreate.com/ | 203/3/20 |