はじめに
『Procreate』でデジタルペイント始めました。
書籍『はじめてのProcreateイラスト入門』を参考書に勉強をしています。
デジタルペイントの経験はほとんどなく、Blenderのテクスチャペイント、及びandroid版『ibisPaint』を無料の範囲で使ったことがある程度です。
デジタルならではのとても便利な機能がたくさんあって、驚いています。
今回はイラスト制作初心者が『Procreate』を使ってみて、スゴイ!っと感じたことを書いてみたいと思います。
尚、記事の内容については正確性を保証致しません。
「解説」ではなく、個人のメモ、備忘録のような情報としてお読みください。
『Procreate』使用環境です。
- iPad Pro (11インチ、128GB、第3世代)
- Apple Pencil (第2世代)
Procreateを選んだ理由
様々なデジタルペイントアプリが存在します。その中から『Procreate』を選択した理由です。
iPad対応
ひとつめの理由です。
- 『Procreate』はiPadに対応している
まず、iPadで描こう、という点は決まっていました。理由は以下です。
- 持ち運びが可能だから
- 性能が足りそうだから
気分転換に喫茶店で、通勤の電車内で、公園で、等いろいろな場所でお絵描きができそう、と考えました。
また、現環境(第3世代iPad Pro & Apple Pencil)であればリリースされているお絵描きアプリの使用に耐えるだろう、と考えました。
このような理由から、iPadに対応したものに絞ってお絵描きアプリを探すことにしました。
値段
ふたつめの理由です。
- 『Procreate』は買い切りで手ごろなお値段(2,000円)
iPadに対応しているお絵描きアプリはたくさんありました。以下、個人的に興味を持ったアプリケーションです。
- Adobe Illustrator
- CLIP STUDIO PAINT
- ibisPaint
- MediBang Paint
- Procreate
購入時、2023年2月の時点で2,000円でした。この値段で『Procreate』に決めた理由は以下です。
- 広告が入らないこと
- 買い切りであること
無料のアプリはやはり広告が入りますね。作業の邪魔になるのは嫌なので、広告が入るものは候補から外しました。
趣味がひとつではないため、使用頻度はそれほど高くならない、と考えました。支払う金額と使用頻度が見合わないと思い、月額性のアプリは候補から外しました。
このような点で見て、買い切りで比較的安価な『Procreate』は魅力的でした。
参考書
みっつめの理由です。
- 良い参考書に出会えた(『はじめてのProcreateイラスト入門』)
書籍を見ながら勉強するのが好きなので、良い参考書があるかどうかはわたしのとって大切です。
書店の棚を見る限りでは、『Adobe Illustrator』『CLIP STUDIO PAINT』に比べると、『Procreate』は参考書の数は多い、とは言えないようです。
しかし、『はじめてのProcreateイラスト入門』のカバーイラストがとても素敵でした。イラストレーター「鷹氏シミ」さんの作品で、本を手に取った瞬間、その色遣いに感動を覚えました。
本を開いてみて、デザインも好みだったので、ますます「この本で勉強してみたい」という思いは強まりました。
最終的な決め手は『はじめてのProcreateイラスト入門』でした。
先に参考書を購入し、その後にAppStoreで『Procreate』をDLしました。
Procreateを使ってみて
デジタルペイント初心者の感想です。
驚いたこと、感動したこと等を書いてみました。
感動体験
『Procreate』ならでは、という訳ではないのでしょうが、「デジタルペイントってこんなことができるのか」と、初心者がビックリした機能についてです。
制作過程を録画可能
タイムラプス、という機能があります。制作過程を短い動画にして鑑賞することができます。
単純に、見ていて面白いですね。
この記事でも録画したタイムラプス動画を挙げます。体験を共有する助けになれば幸いです。
ブラシの種類が豊富
「ブラシがたくさんあっても、どうするんだろう?」
と、思っていました。正直、ペン先の太さが変わるくらいじゃないのか?と考えていたのですが、全然違いました。
こんな筆があるんだ、ってちょっと衝撃でした。例を挙げます。
筆の種類 | 筆の名称 |
---|---|
アーティスティック | オーロラ |
オーガニック | ペーパーデイジー |
紫陽花を描いたつもりです。
たまたま青を選んだら紫陽花風になったので、季節外れですが、紫陽花をイメージして描いてみました。
タイムラプス、書き出ししてみました。
これ、青系統の色、一度も色を変更していないんです。そして、花びらの形もわたしが線を決めている訳ではないんです。
「オーロラ」という筆を使うと、同系統の色からランダムに(?)選択されて、自動でこんな配色に調整してくれます。塗られる形も筆が決めていて、わたしはキャンパスにペンシルを点で置いているだけなんです。
デジタルペイントって、すごいですね!
背景の葉はオーガニック系「ペーパーデイジー」という筆で緑を塗っています。
これも同様に、わたしが葉の形状を描いている訳ではありません。線を引いていくと自動で葉が描かれていきます。
紫陽花の葉にしては小さいので、筆の大きさの調整は必要でしたね。
選択ツールが便利
描かれた物の前後を入れ替えて立体的に見せることができます。
「PingPongFrog」の文字全体を星々の後ろに移動させたいのであれば、文字レイヤーを入れ替えれば済む、と思います。
しかし、望んでいるのは「PIn」だけを緑の星の後ろへ移動し、「ngF」は茶色の星の手前を保ちたい、という状況です。
いちいち書き直しをしなくても、「選択ツール」を用いればそんな希望も叶ってしまうんです。スゴイですよね。
筆の種類 | 筆の名称 |
---|---|
輝度 | ネビュラ、ライトリーク、 ライトブラシ、微光 |
インキング | スタジオペン |
星・リングを描く際は「QuickShape」という機能を利用しました。ざっくり描いた線が綺麗に修正され、形状も変更が可能です。
はみ出すことなく星が濡れているのは「マスクをクリップ」という機能のおかげです。下のレイヤーで色が塗られた部分にのみ色が反映されるため、形状に合わせて綺麗に塗ることができます。
輝度系「ネビュラ」は筆圧で色の明暗が変化するため、星の模様を表現するのに丁度良かったように思います。
描画アシストで手軽に
直線を多用する時に便利です。
下の絵は描画ガイド「アイソメトニック」で描画アシストONで作成しました。
ビルや道路を表現する直線はフリーハンドで描いています。描画アシストの効果で歪むことなく描けています。
こちらは描画ガイド「遠近法」で作成しました。
筆の種類 | 筆の名称 |
---|---|
輝度 | フレアー、ライトリーク、 ライトブラシ |
アーティスティック | クォール |
光線を描く際に描画アシストを使用しています。他の部分はアシストOFFでフリーハンドで描いています。
日没や日の出を描くのに重宝しそうなアシスト機能ですよね。
上の絵は、そもそも沈む夕日を描きたかったのですが、描いているうちに隕石落下に変化してしまいました。
が、結果的には割と気に入ったものが出来上がりました。
その他感想
お絵描きを支える部分についての感想です。
処理の重さ
筆の遅延は一切感じません。
作品の書き出しについても処理の重さは感じませんでした。ちなみに今回描いたものは、大きくても.jpgで1.72MB、.mp4で14.9MBでした。
まだ多くの容量を使うような作品を描いたことがないので、今後レイヤーの使用量が増える等負荷が上がった場合、どうなるかはわかりません。
Apple Pencilの使用感
とても良いです。
他のペンを使ったことがないので比較してどうこうは言えないのですが、とりあえず不快感を覚えたことはないです。
操作ミスで知らぬ間に筆が消しゴムに変わっていたり、ペンを寝かせすぎて反応しなかったりはたまにありますが、慣れの問題かな、と思います。
作業の妨げになるような不具合は、今のところ、ないです。電池残量が心配になることも、ないです。
作品を壁紙に設定する
自分の作品をiPadの壁紙にするには「写真」に保存されている必要があるようです。
iPadの操作に慣れていないためか、ちょっと分かりにくかったのでメモを残しておこうと思います。
「画像を保存」とは?
- 「画像を保存」 = 「写真」へ作品をアップロード
あれこれ試しているうちに分かったのですが、そもそも「画像を保存」とは「写真」アプリへ画像ファイルをアップロードすることを指すようです。
これは『Procreate』に限らず、iPad全般を通して同じことが言えるようです。
あまりiPadの操作に慣れていないため、ここで躓いていました。
windowsの扱いに慣れているためか、「写真のフォルダは何処?」と考えて探してしまうんですが、それが良くなかったです。
基本的に、既存の画像ファイルに対して「共有」から「画像を保存」を選択できれば「写真」アプリに作品をアップロードできるようです。
iPadで壁紙に設定するには作品及び画像が「画像を保存」されている必要があります。
- 作品・画像を壁紙に設定するには「画像を保存」が必要
壁紙の制限
何故「画像を保存」が必要なのか?その理由です。
- 「写真」に保存されたファイルしかiPadの壁紙に設定できない
調べた限りでは、「ファイル」アプリで管理されるファイルを直接壁紙へ設定することはできないようでした。
自分の作品を壁紙に設定するためには、作品が「写真」アプリに保存されている必要があります。これは、言い換えれば、自分の作品が「画像を保存」されている必要がある、ということです。
尚、わたしは見つけることができませんでしたが、iPadの壁紙が参照するフォルダを追加する方法があるのかもしれません。
作品、画像を「画像を保存」する方法
『Procreate』で自分の作品を「画像を保存」する方法です。
- 「アクション」「共有」「イメージを共有」から「画像を保存」
「ファイル」アプリに保存された画像を「画像を保存」する方法です。
- 画像のメニューを開き(長押し)、「共有」から「画像を保存」
「写真」へのアクセス承認と「画像を保存」
おそらく『Procreate』の初回起動時に「写真・カメラ」へのアクセス権限について尋ねられると思うのですが、ここはYesを選択しておくのが良いのかな、と思います。
特に「写真」へのアクセスを承認しておかないと、作品を書き出しする際、「画像を保存」という選択肢が出てきません。
もちろん、後からでもiPadの設定アプリから『Procreate』の設定を変更できるので、初回時にアクセスを許可しなくても、問題はありません。
そして「”ファイル”に保存」等で書き出しをしても、「共有」から「画像を保存」を実行すれば、作品を壁紙に設定することは可能です。
終わりに
期待通り、それ以上のデジタルペイント体験をしています。
出先で作業できる、というのはやはり大きなメリットですね。
自宅では多くの時間をモニターと睨めっこしているので、趣味の時間を違った空間で過ごせるのはとても良いです。新鮮な気持ちでお絵描きできますし、外出してリラックスしたためか、帰宅後のPC作業も捗るような気がします。
今後の展望です。
- BlenderでUV展開図を書き出して『Procreate』で色を塗る
制作を楽しんでいきたいと思います。
今回は以上です。読んでくださった方、ありがとうございました。
著者名 | 書籍名 | 出版 | 発行年月日 | 参照頁 |
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Necojita 鷹氏シミ | はじめてのProcreateイラスト入門 | ビー・エヌ・エヌ | 2022/12/15 | 1~103p |